CEAT基礎研究

マイクロ波のLoVo細胞に対する増殖抑制効果とLoVo細胞のDNA断片化

 2台のマイクロ波発生装置を60㎝間隔で設置し、マウスを固定し、前後から同時にマイクロ波を3秒間ずつ2回、それぞれ3秒間隔で照射し、マイクロ波処置3日後にマウスのLoVo細胞のDNA断片化を状況を調べた。実験対象群とコントロール群のLoVo細胞から得られたDNAの解析の結果、図1Aに示すように、マイクロ波処置後、0日目(第2列)および3日目(第1列)から抽出されたサンプルに、LoVo細胞でのDNA断片化が明らかに認められる。実験が施行されたヒト胎児肺由来の正常線維芽細胞株であるW1-38細胞のDNA解析像(図1B)では、DNA断片化は認められなかった。これらの結果は、マイクロ波がLoVo細胞にアポトーシスを誘導することを示している。
 図2は、マイクロ波処置のLoVo細胞増殖抑制効果を示している。LoVo細胞に対して、2.5GHzのマイクロ波を照射した処置群と非処置群との間で細胞生存率を比較することによって検討した。図2に示すようにマイクロ波処置したLoVo細胞の生存細胞は、105個からほとんど検出不能なレベルまで減少したが、非処置群は、3日後に3×105個まで増加した。これは、マイクロ波が、有意にLoVo細胞の増殖を抑制したことを示している。

図1:DNA解析結果。Aのline 3は未処理、line 2はマイクロ波処置直後、line 1は照射3日後のLoVo細胞のDNA断片化を示す。照射3日後には明確な断片化が見られる。Bは、ヒト胎児肺由来のW1-38細胞のDNA解析像。DNA断片化は一切見られない。

図2:LoVo細胞のマイクロ波処置後の細胞増殖抑制。マイクロ波処置群においては、顕著な増殖抑制効果が確認された。