CEAT基礎研究

骨転移

M・M(1955年生まれ、女性)

マルファン症候群(身体の結合組織に問題が生じる遺伝子疾患)。人口弁、人工血管移植を受けている。乳癌にて1983年に左、98年に右乳房切断術を受け、その後放射線とホルモン治療を受ける。2003年8月1日の骨シンチグラフィーでは多発性骨転移(写真1)を認め、03年10月7日当院初診。12月3日まで主に骨転移の部位にマイクロ波を51回照射した。その間、NK細胞の免疫療法を2週おきに4回行った。04年2月3日の骨シンチグラフィーでは部分的な改善を見た(写真2)が、その後消化器系の疾患で入院し、04年7月末に死亡した。Mさんは心臓に人口弁が入っていたが、本人や家族の了承を得て、その近くの脊椎にマイクロ波を照射したが異状はなかった。

写真1;2003年8月1日の骨シンチグラフィー。多発性骨転移が認められる。

写真2;2004年2月3日の骨シンチグラフィー。やや改善している。

 

J・K(1941年生まれ、男性)

2010年5月末、前立腺癌と診断されたが、骨シンチグラフィーで後頭部、全脊椎、左第6肋骨、右肩甲骨、腸骨、両股関節、その他小さな転移が多数確認され(写真1)、手術不能と医師は判断した。当時のPSAは120。J・Kさんの食生活は肉食中心で、体型は肥満型だが、癌発覚以降、玄米菜食に切り替えた。ホルモン治療(カソデックス)を受けていたが、脊椎の痛みのため、ストロンチュウム89の点滴を受けた。その後、痛みが激減し、その状態を持続している。2010年12月9日当院初診。その日よりマイクロ波治療と、自宅で遠赤外線温熱治療を行った。マイクロ波は、初診日より11年5月末まで月平均12回行い、6月の時点でも癌反応があるため治療を継続している。尚4月から胎盤エキスを毎日服用していると云う。現在PSA0.09。11年6月2日の骨シンチでは、第8、10脊椎と左第6肋骨に転移像が見られるものの、著しく改善した(写真2)。身体的には全く異状はない。

写真1:2010年5月28日の骨シンチグラフィー。全脊椎を含め、広範囲な骨転移を認める。

写真2:2011年6月2日の骨シンチグラフィー。第8、10胸椎と左第6肋骨にはまだ転移巣が残っているが、それ以外は消失している。

 

K・S(1948年生まれ、男性)

患者は、2001年8月末に前立腺癌があり、骨転移を伴っていると診断された。ホルモン療法と25回の放射線治療が行われた。2002年1月に当院に初めて訪れる直前のPSAは11であった。2001年10月10日の骨シンチグラフィによって、右第3および第4肋骨と右坐骨、腸骨、左右両側の骨盤、左の仙腸関節への転移が認められた(写真1)。患者は、尾骶骨周辺に痛みを訴えていた。初診日から2002年末までの期間、マイクロ波を30回照射した。2003年6月4日の骨シンチグラフィーで、顕著な改善が見られた(写真2)。その後、尾骶骨の痛みは、しだいに和らぎ、消えた。2012年8月段階で健康状態は良好である。

 

写真1:2001年10月10日の骨シンチグラフィ画像。右第3・第4肋骨、右坐骨、腸骨、左右両側の骨盤、左の仙腸関節への転移が認められた。

写真2:2003年6月4日の骨シンチグラフィー画像。転移巣はほぼ消失している。